よく乾燥した薪を作るための管理方法をご紹介
薪ストーブは、よく乾燥した薪があって初めて、暖かさや炎の美しさを楽しむことができます。
薪の王様と言われるカシの薪も、乾いていてこそその素晴らしさが実感できるものです。
よくある質問です。
「薪を乾燥するときには、野ざらしがいい?」「梅雨まで雨にあてて、あとは屋根のあるところに置くの?」
色んな意見があると思いますが、20年以上薪を作り続けてきて、
「薪は最初から屋根を付けて、雨が当たらないようにし、できるだけ風通しが良くて、できれば地面から高い場所に保管する」
というのが結論です。
そこでたどり着いたのが、現在かたぎやで行っている薪の管理方法です。
薪の保管には、メッシュパレットという金属製の金網を使います。
はじめに、地面からの湿気を防ぐため、ビニールの防湿シートを地面に貼ります。
薪の入ったメッシュパレットを4段に積みます。
ポイントは、一番上の屋根です。6種類くらいの部品を使います。
このように部材を配置して、屋根を組み立てます。ポイントは、雨が外側に確実に落ちるようにポリカが「カマボコ型」になるようにすることです。
上から眺めると、こんな感じです。
そして、これは見落とし勝ちなのですが、メッシュパレットの下サイドに溝が切ってあり、ここに溜まった水が下にしたたり薪を濡らす原因となります。
そこで、このような「ツメ」を差し込み、薪にしたたらないようにします。
ここまでできれば、あとは1年間くらい置いておくだけです。薪は、四季という自然のスパイスでいい薪になると信じています。
ここで紹介した保管方法は、大量に薪を作る業者向けとなりますが、
①下からの湿気をできるだけ防ぎ、地面から高い方がよりベター
②太すぎる薪を作らない。薪断面の周長が30cmまでがベストとされています。
③可能なら、割った面を上にして置く
など、色々と工夫していただくと、同じ時間をかけても良い薪になりますので、ぜひ試してみてください。