
薪ストーブは、エアコンやファンヒーターと違って、薪ストーブの中の様子や温度を見たり感じたりしながら調整する楽しみがあります。
使い慣れてくると、ついやってしまいがちなのが、「空気の絞りすぎ」です。
なぜ給気を絞ってしまうかというと、「夕方に着火するのが面倒だから薪を足しておいて給気レバーを最小にして長持ちさせよう」とか、「クリーンバーンから供給されるから問題ないはず」などがよくある例です。
では、空気を絞った時、室内と外部の様子はどうなっているでしょうか?
【室内】
①燃焼しないから暖房効率はよくないが、部屋が暖かくなっているのでそれに気付かない。
②薪からガスは出るが、燃焼に至らずに煙として出て行ってしまうので、薪の量に見合った暖房効果が得られない。
③危険な一酸化炭素が発生しやすい。
【外部の様子】
①薪から出たガスは燃えずに外に出るので、煙とニオイが漂う。
②煙突にはパウダー状の煤が付きやすくなる。
簡単に言うと、薪からガスを発生させておきながらそれを無駄に排出している状態、つまり、節約しているつもりが薪を捨てているのと同じ、ということになります。
部屋中が暖かくなったら、「給気を絞り節約」ではなく、「薪を足さない」のが実は一番なのです。
新たに薪の投入したらしばらく燃焼の様子を観察し、空気調整するようにしましょう。
そして、もし室温が下がってきたら、面倒でも焚き付け薪を使って再着火するようにしましょう。
こうしたメリハリがある焚き方が煙りやニオイを最低限にする焚き方なのです。